正月も明けた連休初日、年末から計画していた材割り遠征へ。メンバーはM、H、Sさん、自分の4人。
今回はこの4人で関西を出ての遠征。
目的はオオクワである。
Sさんはオオクワ採集歴が長く、まぐれで昨年一匹採集した我々と採集スキルには雲泥の差がある(いや、比べることもおこがましい)。Sさんはイベント等でお会いして、今回我々の採集にご一緒していただけることとなった!
ポイントは自分達3人で選定し、そこを回る中で材の特徴や割り方などを教えていただく形の採集となった。
Sさんにほとんどメリットもないのにお付き合いいただき、頭が上がらない。
あらかじめ何ヶ所か目星をつけておいた場所に到着。
早朝から車を飛ばし、日の出と同時刻くらいに着いたため、時間はそれなりにありそうだ。
大まかな集合時間を決め、各々が山へ入って個人行動をするスタイルで今回は攻めていく。
まず自分が目をつけたのは、池のほとりにある立ち枯れ材。シラカシっぽい。
斧を入れると白枯れの良い材だ。もう一度斧を入れるといきなりでかい幼虫のケツが!!
慌てすぎて幼虫を掴んだ後に撮ったw
大きさからしてコクワではない。
後ほど判定の結果、おそらくヒラタ。
年末年始、地元産ヒラタとった時めっちゃ嬉しかったのに場所が変わるとあぁ…としかならないw
皮肉にも先日採集した地元産の幼虫より一回りデカいww
まあそんな簡単にオオクワに会えるわけないわな、と思いつつさらに散策を進める…
なかなかクワガタの幼虫自体が出てこないなと思いつつ、集合時間が近づいた頃、Sさんに遭遇。
どのような材をどのように探されているか参考にさせていただくため、しばし同行させていただく。
緩やかな斜面に胴体ほどの太さのカシ系の倒木を発見。
Sさん曰く、これはいてもおかしくないとのこと。
はやる気持ちを抑えつつ、斧を入れる。なるほど、すばらしい材だと言うのはど素人の自分にもわかる。斧を入れるとキュッキュッと心地よい音がする。
しばらく削るがコクワの幼虫が出たのみ。
(このとき、Sさんが絶妙な大きさのカブト幼虫を「オオでたよ」と言って見せてきて一瞬信じてしまったw 恥ずかしいww)
結局、一ヶ所目は全員ボーズで二ヶ所目へ。
二ヶ所目も同様に全員それぞれが分かれて散策。
自分は初めに入った斜面でサクラ材から謎の幼虫を掘り出す。同定に自信がないため一応キープ。
しかし後が続かず、散策を続けているとMに遭遇。暫し同じ場所で散策。
Mは自分よりも幼虫を掘り出していたが、根元に近いところから多く出てきたとのことでノコかヒラタ説が濃いとのことだった。
さらに別の箇所を散策すると、腰の高さほどのクヌギカワラ材を発見。食痕も出る。期待に胸を膨らませ、慎重に掘り進めると穴が開いた。
なんか小さい気がする。
粉をどけると、黒い虫が動いている。
引っ張り出すとコクワのまあまあデカいオスだった。
まあそうだよなあ。
少し離れたところでMも同じような材を叩いている。食痕が出たので追いかけていたが、途中で消えてしまったらしい。
こんなやつだったらしい。なんの食痕なんだろうか。
結局ここも不明幼虫を数匹出したのみで撤退。
しかし、同時刻にSさんは三齢を一頭採集されていた!!
やはりすごい。この山にオオクワはいるのだ。
コンビニで飲み物、食料を追加し三ヶ所目へ。
時間的にもラストの散策となりそうだ。
各々好きな斜面へ突入。
自分はクヌギの立ち枯れに目星をつけ、斧を入れる。材質は悪くない。しかし何も出ない。
それは突然のことだった。深めに斧をいれ、材を横に割っていく。
なんの前触れもなく巨大な幼虫の背中が現れた。
一瞬、時間が止まる。理解が追いつかない。
手袋を外し、素手で丁寧に掘り出す。
ボケェェェ!!!!
絶妙な大きさして白枯れのど真ん中食ってんじゃねえ!!
顔もケツ見えなかったので本当に一瞬だけ勝ちを確信してしまった。ほんとに一人でよかった、恥ずかしすぎるww
この後も散策するが、めぼしい結果は得られずタイムオーバー。
集合場所に戻り、着替えを済ませて帰路につく。
その前にお楽しみワクワク幼虫同定タイム!
自分は5匹怪しいのをキープしていたが、下された判定は無常にもコクワ、ヒラタであった。
Mの持ってきた幼虫も同様で、Hは持ってきてすらいなかった。(ワンチャンあるから何か持ってこいよw)
結局、本命は二ヶ所目のSさんが割り出した個体のみとなった。
今回、採集してみて個人的に感じたことがある。
Sさんの採集を見ていて、自分達と大きく異なる点がいくつかあった。
具体的には記載しないが、今回の結果を踏まえ、これを「運がなかった」の一言で終わらせてるうちは良くてもマグレでしか採れないだろうと言うことは確実に言える。
道具、装備、ポイントの選定、山の歩き方、材の見極め方、食痕の追い方、そもそもの出撃回数などなど…
離島でヤエマル拾ってマグレでオオクワ幼虫当てて調子に乗っていたと気づいた。
我々はまだへっぽこチンカス採集者である。
オオクワを自力で採集すると言うことの難しさ身をもって体感した1日だった。
あと、幼虫の同定スキルも上げなくてはならない。やることは目白押しだ。
数多の採集者を沼に引き摺り込む魔性の虫。いつか必ずこの手で見つけてみせると心に誓い、今回の採集を終えた。
複数人で遠征して、みんなでワイワイ採集するのも楽しいものだ。同行者の皆さんありがとうございました。
遠征結果
コクワ成虫♂×1幼虫×4
ヒラタ幼虫×2